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ラピータの部屋「今日のひとこと」

ピーターラビットの生みの親ビアトリクス・ポターの愛好家で、作品について、開催されたピーターラビットのイベントやグッズ紹介、ピーターラビットの故郷英国について紹介するホームページ「ラピータの部屋」のブログです。

大木トオル氏の特別講演「セラピードッグからのメッセージ」 

国際セラピードッグ協会の代表、ブルースシンガーでもある大木トオル氏の特別講演に参加しました。

講演に先立ち、まずはセラピードッグの活躍を紹介したTVプログラム、NHK総合ひるまえほっとで放送された「ふれあいで救いをセラピードッグ」が紹介されました。


放送の内容は、セラピードッグの訓練を受けるムサシがどのような経緯で訓練を受けることになったかという部分から、訓練士より訓練を受ける様子、そしてセラピードッグとしてデビューするまでがまとめられていて分かりやすかったです。

福島県で保護されたムサシは、おそらく被災した際に右前足の先を失ったのでしょう。殺処分される寸前でした。ムサシという名前を与えられ、国際セラピードッグ協会でハンドラーと呼ばれる訓練士よりセラピードッグとしての第2の犬生を与えられます。

しかし、ムサシは心に深い傷を負い、人間を再び受け入れ、訓練に励むというステップへそう簡単には進めません。ハンドラーは2年かけてセラピードッグとして生きていけるよう訓練します。

セラピードッグの仕事は、要介護が必要な人々が暮らす施設に出向き、そばに寄り添い、アイコンタクトして心のケアをおこないます。盲導犬や介助犬、警察犬のように、常に決まった一人に仕えるのではなく、必要としている色々な人たちに寄り添うという部分で犬たちが混乱を生じさせないため特別な訓練が必要となるのです。

明日には失われるかもしれなかった命が、再び生きる道を与えられたムサシ。今度はムサシが、寝たきりだったり、食事も自分ひとりで満足にとれない要介護が必要な人たちに、生きる楽しみと気力を与えていく。

そして大木トオル氏の講演がスタートしました。

セラピードッグを日本に初めて誕生させたご本人です。きっかけはブルースシンガーとして住んでいた米国でその存在を知ったことにあります。犬にこのような仕事があるのかと感銘を受け、日本で普及させようとしたその時、「セラピードッグの育成をする前に日本における殺処分の現状は一体どういうことか」と告げられたそうです。

そのひと言がきっかけで、保健所における保護という名の殺処分の現実を知ります。その当時年間65万頭の犬猫が殺処分され、ペットを守るための法律 動物愛護法もなく、ペットは物として扱われていました。

セラピードッグ第一号は、ゴミ捨て場に捨てられた犬、チロリちゃんです。チロリちゃんは、子犬を生み、その子犬もろともゴミ捨て場に捨てられていました。子犬は里親を見つけ、母犬チロリを引き取り、セラピードッグとして訓練しました。

チロリちゃんの数々の奇跡は書籍にもなり、教科書にも掲載されています。銀座に銅像もあるというから驚きました。まるで忠犬ハチ公のようです。

チロリちゃんは乳癌で亡くなりましたが、その功績に対し国から感謝状が31通も届いたそうです。本当に夢のような物語です。しかし、チロリちゃんの物語はここで終わりません。

セラピードッグとして第一号だったチロリちゃんはもともとはゴミとして扱われた捨て犬です。ペットを命ではなく物として扱っていた国を動かし、遺棄、虐待は罪として動物愛護法が制定されます。

さらに国際セラピードッグ協会が訓練する犬たちすべては、殺処分される子たち、さらには福島で被災した子たちです。生きる場所を失った子たちが再び活躍するその機会が与えられという、そういう道筋をつけてくれたのがチロリちゃんの活躍と大木氏の行動でした。

現在殺処分される犬猫は、大木氏がセラピードッグの活動を始めた頃と比較し4分の1、16万頭まで減りました。これをゼロにするために自治体も動き始めたという明るいニュースを講演の最後に伝えていただきました。

岐阜県では、殺処分場のない動物愛護施設が誕生したそうです。もちろんすぐに満杯になりますが、施設内でセラピードッグの訓練をし、県内の介護施設での需要に堪えるべく日々訓練に励んでいるそうです。

涙もろい私は、涙が何度もあふれて困りました。認知症で記憶を失い、また歩行訓練を諦め笑顔が消えてしまったおじいちゃん、おばあちゃんが、再び元気になる可能性をセラピードッグの中に見出した大木氏と、国際セラピードッグ協会の今後のご活躍を見守っていきたいと思います。ありがとうございました。

セラピードッグ、チロリちゃんの偉業については書籍でどうぞ。
「名犬チロリ 日本初のセラピードッグになった捨て犬の物語」大木トオル(著)岩崎書店(刊)2011年
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Posted on 2015/02/02 Mon. 21:09 [edit]

category: 動物保護、他

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