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ヒルトップ農場へ その3

英国
08 /09 2018
ヒルトップ農場にあるヒルトップハウスは、どこもかしこも絵本の舞台として描かれ、時が止まったかのように感じる空間が広がる。ラッキーなことに今回で3回目のヒルトップ、少しは落ち着いて見学できるかと思いきや、憧れの地に足を踏み入れることができ興奮して動悸が抑えきれず、旅行前に予習したというのに本番で頭が真っ白になってただただ夢中でシャッターを押し続けた。

文章に書いた説明通りに写真撮影ができていない言い訳を最初に書き記し、このひとつ前のブログ記事、ヒルトップの玄関ホールの続きから。

玄関ホールに続いては、隣の応接間(The Parlour)へ。

玄関ホールよりさらに小さな部屋で、部屋の両側の壁はパイン材を張り部屋の調度品や扉との調和が保たれている。

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この部屋ですぐに目を奪われるのは、大理石でできたアダム様式の暖炉。この暖炉はビアトリクスがヒルトップ農場を購入後に設置されたもので、特別な部屋という印象を与えてくれる。

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暖炉の上にあるのは、スタッフォードシャードッグ(Staffordshire dog)で、犬が口にウサギを咥えたグレイハウンドの置物。こうして暖炉の上に対で飾るのがヴィクトリア朝で流行り、別名「暖炉犬(fireplace dog)」とも呼ばれるほど。
その置物の間にあるのは、メイソンズ(Masons)のアイロンストーンシリーズの両手マグ。17世紀後半ヨーロッパで人気のあったシノワズリ(中国趣味)を、英国の名だたる窯がこぞって取り入れ、様々な紋様が生産された。ビアトリクスも、玄関ホールや応接間に飾るほど、お気に入りだった様子がうかがえる。

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壁に直接かけられているのは、ウェッジウッドの牡丹(Peony)柄プレート。プレートの色合いが、部屋の壁や家具との調和して本当に素晴らしい。また、ヒルトップガーデンに植えられているのはシャクヤク(Peony)で、牡丹の花と美しさはどちらも変わりない。『こねこのトムのおはなし』でもシャクヤクが描かれている。

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インテリアは、アンティーク家具の代名詞ともなっているマホガニー材で、暖炉の横にあるクロウ&ボールというオリエンタル調の脚がついた19世紀の折り畳み式カードテーブルと、部屋の真ん中にある丸いテーブルはチッペンデール様式のマホガニー三脚テーブル。椅子はフレンチ様式の布張りチェア。

ビアトリクスは18歳の時に日記で「私が家を持っていたなら、アンティーク家具を買うのに。ダイニングルームはオークの家具を置いて、絵を描くための部屋はチッペンデール様式の家具」と書いている。

1905年ビアトリクスは39歳でマイホームを手に入れ、玄関ホールの家具はオーク材で、応接間はチッペンデール様式と、日記に書いた通りに実行し、その行動力には改めて驚かされる。

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応接間の壁に取り付けられている吊り食器棚の中に、1902年エドワード7世戴冠式を記念したコロネーショングッズ(英国王室お祝い記念グッズ)のティーポットがあり、『パイがふたつあったおはなし』でリビーがお茶を振る舞う際に描かれたもの。

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ポットの蓋の部分が王冠になっている

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ビアトリクスが収集した書籍が並ぶ本棚の一番上に、ジョン・ピールのマグが展示されている。これは1935年、ジョージ5世即位25周年で、ニアソーリーの隣ファーソーリーにあった学校が記念行事を行う際、学校へビアトリクスが寄付したもの。


マグに描かれた人物、ジョン・ピールは、キツネ狩りが好きな農民で、その逸話をマザーグースのメロディにのせて歌ったことで多くの人に知れ渡ることになった。このマグには、ゼンマイ仕掛けのオルゴールが付いていて、マザーグースのメロディが流れる限定生産のもの。この学校が1960年に廃校となり再びヒルトップに展示された。
ビアトリクスは『妖精のキャラバン』の第17章に馬車馬の歌としてジョン・ピールの歌を書いている。

応接間は、自分の夢を叶えた自分へのご褒美のような素晴らしいインテリアに囲まれたビアトリクスにとって至福の部屋だったに違いない。

ヒルトップ農場はまだまだ続きます。この続きはまた次のブログにて。
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ラピータ

ピーターラビットの生みの親ビアトリクス・ポターの愛好家で、作品について、開催されたピーターラビットのイベントやグッズ紹介、ピーターラビットの故郷英国について紹介するホームページ「ラピータの部屋」のブログです。
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