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英国旅行記2018年 湖水地方 ホークスヘッド散策とビアトリクス・ポター・ギャラリーその1

英国
08 /01 2019
ニアソーリーからエスウェイト湖を経て、ホークスヘッドに到着したのは、午後3時過ぎでした。ホークスヘッドの位置は、エスウェイト湖の北側、ニアソーリーより車で15分(徒歩約50分)ぐらいです。

ホークスヘッド(Hawkshead)という名前の由来は、その昔まだ台地に氷河があった頃、「Haukr」という名前の古北欧人が材木を組み立て住み始めたことに由来します。

その後、湖水地方に鉄道が敷かれ、ウィンダミアとボウネスが急激に発展するまでは、ウール産業の中心地として、ここホークスヘッドに人々が集まり繁栄しました。

現在は、英国を代表するロマン派詩人ウィリアム・ワーズワースが通っていた学校があること、そしてビアトリクスが『まちねずみジョニーのおはなし』で挿絵に描いたことや、彼女の原画500点以上を有するギャラリーがあることで、世界中から観光客が訪れます。

村のメインストリートはもちろんのこと、通路は狭く入り組んでいて、まるで迷路のようです。車は、村の南にある駐車場に停め、許可車以外は通行できません。私達も駐車場から集団で移動し、まずはひと通り場所を説明しようとしたところ、ひとりの老人に呼び止められました。

「天気は良いように見えても突然降りだすから気を付けなさい」と。

確かに朝の爽やかな天気と比較して、空一面が雲に覆われていました。とてもご親切な方に「ありがとう」とお礼を伝え、散策が始まりました。
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メインストリートの左側 ワーズワースが通った旧グラマースクール(白い建物)
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ビアトリクス・ポターギャラリーはこちらと示す看板
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『まちねずみジョニーのおはなし』の背景に描かれたアーチウェイ

『まちねずみジョニーのおはなし』で、ニアソーリーから届いたチミーが忍び込んだ野菜カゴを受け取った住人が住んでいた家は、2003年訪れた際はカフェでしたが、「Relish」という調味料やジャムなど販売するショップに変わっていました。
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ビアトリクス・ポター・ギャラリーの裏通り。裏通りは昔のままの玉石舗装。

足元である地面に注目すると、ビアトリクスが描いた頃は舗道一面に玉石が埋められ、人や馬の通行で舗装が痛まない工夫がされていましたが、そんな以前の玉石舗装がメインストリートでは歩道の一部に、また裏通りは玉石舗装のまま残されています。

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変わったといえば、以前はなかったピーターラビット専門店がホークスヘッドにオープンしたこと。こちらはボウネスと同じ専門店で、店員さんはボウネス店よりも親切で、気前よくピーターが描かれたサービス用のビニール袋を分けてくださいました。
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このショップで購入したビアトリクス・ポター協会の会員しか購入できないグリーティングカード 3種類
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ビアトリクスの聖地の解説が地図と共に紹介されているレナードカード(日本語翻訳 A5サイズ)

日本ではあまり知られていないレナードカードですが、ヨーロッパなどではカードとして土産用に、教材としても利用されたり、美術館や書店などでも販売されているそうです。私がここで購入したのは、「ビアトリクス・ポターのニアソーリーとヒルトップ(写真上)」、「ビアトリクス・ポターの湖水地方の暮らしぶり」、「ビアトリクス・ポターの湖水地方水彩による風景画」の3種類。これらがセール品として見切り商品の中にありました。こんな素敵なカードが売れ残ってしまったなんてね。きっと私が訪れるのを待っていてくれたのだと思います。
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『妖精のキャラバン』で、短毛種のテンジクネズミに、毛生え薬を持ってやってくるネズミのラットンとスクラッチ。マーマレードのマーケット広場にみんなが集まります。
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『妖精のキャラバン』で、タッペニーの住む家。こちらもドアの上部の形が同じで、挿絵に描かれた通り、通り抜けのアーチウェイ(赤い矢印)のそばにある家。
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この赤い矢印のアーチウェイは、『パイがふたつあったおはなし』で、ダッチェスとリビーがすれ違うもののおじぎをするだけで話をしなかったという場所。ホークスヘッドのメインストリートの裏にあるアーチウェイ。
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そしてそのアーチウェイから、リビーと同じ方向に進んでいくと、正面にビアトリクス・ポター・ギャラリーがあり、入り口部分は『パイがふたつあったおはなし』でタビタおくさんの雑貨屋として描かれました。
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ビアトリクス・ポター・ギャラリーの斜め向かいにある建物は、『妖精のキャラバン』の19章でネココの店(Misses Pussy-Cats)として描かれた場所。建物の2階が1階より張り出していることを「オーバーハング(overhang)」といい、このような歴史的に興味深い建築物がホークスヘッドだけで38棟もあり、その多くは17世紀から18世紀の建物です。
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マーケット広場から高台へ登ったところにあるセント・マイルズ教会(St. Michael's Parish Church)。15世紀に建てられたもので、最も古い部分ベルが設置されているタワーは改装中でした。
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高台にある教会より見下ろしたホークスヘッドの家々。湖水地方でよく見られるスレートは、屋根部分のみで、漆喰の白い壁でおおわれた家々が、2階部分で横とつながりアーチウェイという構造になっています。

グルグルと同じところを回っていると、可愛い雑貨屋だったり、カフェだったり、家の軒下からぶら下がった花々を眺めたり、とても楽しい散策になること間違いないでしょう。そしてなんとなく見たことあると思ったら、そこは絵本で見た世界そのものです。

さて、ビアトリクス・ポター・ギャラリーの開館時間は午後4時までなので、そろそろギャラリーに向かいましょう。この続きは次の旅行記のブログにて。最後までお読みいただきありがとうございました。

英国旅行記2018年 湖水地方 ジェレミー・フィッシャーの故郷、エスウェイト湖へ

英国
07 /18 2019
ニアソーリーの散策を終え、ツアーバスの待つヒルトップ農場前にあるバス停に集合し、次の目的地であるエスウェイト湖へ。バスに乗り込んで5分も経たない内にエスウェイト湖の駐車場へ到着。
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エスウェイト湖 この写真はニアソーリー散策中に撮影したもの。

エスウェイト(Esthwaite)湖の名前の由来である「~thwaite」という語句は、古北欧語の「thveilt」に由来し、牧草地のために森を開拓した土地のことを意味します。その語源どおり、エスウェイト湖の東側は緑豊かな牧草地が広がります。


グーグルマップでエスウェイト湖の位置を確認しますと、東側に湖水地方最大の湖 ウィンダミア湖(14.8平方キロ)があり、西側に第5位の大きさのコニストン湖(4.0平方キロ)があり、その間に挟まれた小さな湖がエスウェイト湖(1.1平方キロ)です。
(地図を拡大マーク+を何度か押していただくとエスウェイトウォーター(エスウェイト湖)の文字が表示されます)

ちなみに湖水地方の中で16ある大きな湖の内、11位がエスウェイト湖です。大きな湖に挟まれているので小さなと紹介しましたが、ウィンダミア湖の北にあるグラスミア湖(0.6平方キロ)やライダル湖(0.3平方キロ)より大きな湖です。また、「湖水地方は、大小約500の湖が点在する」と紹介されますが、残りは小さな湖で、前回ご紹介したモスエクルス湖もその小さなひとつです。

ニアソーリーよりエスウェイト湖までは、徒歩約20分(800m)ぐらいの距離です。途中、前回の英国旅行の記事「モスエクルス湖へその2」で紹介した、『こぶたのピグリン・ブランドのおはなし』に描かれた三叉路を通り過ぎ、その先に駐車場があります。

河野先生より、「ビアトリクスのボードがあるよ」とお聞きし、私もその場で一緒にいて、その事を聞いていたら「場所はどのあたりですか?」と質問できたのですが、見つけることはできませんでした。後でよく調べたら、「ビアトリクス・ポター・ウォーク」というのがあり、ニアソーリーからエスウェイト湖のビジターセンターまでの湖畔沿いのトレイルに、ビアトリクスのストーリーボードが設置されているとか。

また駐車場の先にある「ビジターセンター」のギャラリーに、ビアトリクスの作品をを紹介する展示コーナーがあったとか。「ビアトリクスに関連するボードがある」ということが分かっただけでも嬉しいのですが、行くことができなくて残念でした。

「ビアトリクスのボードウォーク」について紹介しているオフィシャルサイト:

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駐車場の案内ボードにも「ビアトリクス・ポター・ウォーク」と案内がありました。ここに最大のヒントがあったのですけれどもね(^^;

ビアトリクスは、16歳の時に初めて湖水地方に避暑で滞在し、ニアソーリーやエスウェイト湖の周囲を馬車で一周しました。その時の様子を後の日記で、「山を背景にした牧歌的な風景の方が好きだ。世界一美しい湖はエスウェイト湖だと思う」と書いています。

この湖は、ウィンダミア湖のようにウォータースポーツの内、釣りのみ許可されている湖のため、水上バイクなどの騒音は一切ありません。また、観光ツアーのコースには含まれないため、もちろんバスで通り過ぎることはありますが、立ち寄ることはほぼないので観光客もまばらでとても静かな湖です。
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また釣りする人にとってはパラダイスのような湖で、湖北側エリアが広い浅瀬と水深の深い地形が混在し、特に絶好の釣り場だそうです。釣れる魚は、チャマス(brown trout)で、冬はカワカマス(pike)など。ジェレミー・フィッシャーがパクッと飲み込まれた魚も、巨大なマスで、ジェレミーは「カワカマスでなくて良かった」とあります。
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そう、このエスウェイト湖は、『ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし』の舞台であり、葦(reed)を棹(さお pole)にして、スイレンの葉のボートに乗り釣りします。駐車場からはスイレンの葉は見れませんが、葦が生い茂っている様子は確認できました。そして実際に大きなマスが釣れることで有名です。
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ジェレミーの姿は見えませんが、葦の隙間をカモが餌を探していました。

おはなしに描かれた通り、この湖は水生植物が豊富で、そこに水生昆虫が集まり、カエルやイモリなどの両生類が、そして水辺の鳥たちが餌を求めてやってきます。これらの生態系を支えるエスウェイト湖は、湖水地方でも有数な栄養分を含む水質で、多種多様な野生生物を維持する貴重な湖となっています。

私達は湖を背景に全員揃って記念撮影をした後、迷路のように楽しい町ホークスヘッドへ移動しました。この続きは次のブログにて。最後までお読みいただきありがとうございました。

英国旅行記2018年 湖水地方 モスエクルス湖へその2 スイレンの花咲く美しい湖

英国
06 /19 2019
ニアソーリーのメイン道路から徒歩約30分のところにあるモスエクルス湖は、ニアソーリーの絵本に描かれた舞台の各所をたどりつつその先にあります。この記事の一つ前「モスエクルス湖へその1」で、その各所を紹介しましたので、どうぞそちらをご覧ください。

さて、ストーニー通りよりその続きです。目の前のゲートの先は、舗装されていない道となります。ツアー参加の皆さんには「汚れても大丈夫な靴を別にご用意ください」とお願いしておきました。

この日は特に靴が汚れるほどの酷い状態ではなかったのですが、突然雨が降ったり気候の変動が激しい地域なので、靴の予備があれば便利です。
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ストーニー通りは、写真を見てもらっても分かる通り、緩やかな登りとなります。
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ここを少し登ると、右手に樹洞のある大木がありました。ブラウンじいさまの住処のような樹洞で、もしかしたら本当にフクロウが住んでいるかもと思うほどでした。
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モスエクルス湖へ続く道は、英国のフットパスでもなく、農場のトラックなども普通に行き交う道ですが、このように閉じられているゲートがあれば、ゲートは動物が勝手に逃げ出さないために設けられているものなので、開けたら必ず閉めれば通行は自由に行えます。先頭を歩いていた河野先生が率先してゲートを開けてくださいました。
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このゲートの隣にあるもうひとつのゲートは、ニアソーリーの隣町ファーソーリーに向かう道です。ウィンダミア湖の方角(逆の方向)に進む道になりますのでご注意ください。
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左手の森の中へと通じる分かれ道のような個所もありましたが、特に道標はなく、私達は先生がいらっしゃったので迷うことはありませんでした。
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この分かれ道を過ぎた辺りから、ゴツゴツとした岩が見え始めます。
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その先にやっと道標がひとつありました。
クリフ・ハイツ(Claife Heights)は、モスエクルス湖の先にあるこの山の山頂(標高270m)で、湖(The Tarns)は、モスエクルス湖を含むこの先も湖がいくつかあるのでこのような表現になっています。ですので、The Tarnsを目指し右の方向へ。

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モスエクルス湖(Moss Eccles Tarn)
ビアトリクスが1913年に購入した湖で、ナショナルトラストが管理しています。

初めて湖水地方に訪れた2001年は、口蹄疫の影響で立ち入り禁止で、最初のゲートが閉じられたままでしたた。そして2回目に訪れた際は、道がよく分からなくて断念しました。そして3回目、河野先生の案内でようやくモスエクルス湖にたどり着きました。
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朝は素晴らしい天気だったのに、段々と雲行きが怪しくなり、絵画のような美しさにはなりませんでした。
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『こねこのトムのおはなし』で、脱げたトムたちの服を探している場面にスイレンの葉が描かれています。6月はスイレンの花が開花する時期で、私達も水面に目を凝らすと、白い美しい花が咲いていました。
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この湖に植えた赤と白のスイレンは、ビアトリクスが姪のナンシーと植えたものだそうです。ようやく訪れることができたモスエクルス湖は、とても静かで自分が立てる物音が、辺り一面響き渡るほどの静けさです。対岸の木立と空と水面が織りなす美しい景色に、例え曇り空だとしても吸い込まれそうでした。

ビアトリクスは、夏の宵に、夫ウィリアムと散歩で訪れ、湖面にボートを浮かべ、ウィリアムは釣りに勤しんだとか。一日の疲れが癒されるそんな大切な場所のひとつだったに違いありません。私もやっとここにたどり着くことができ、幸せな気持ちに包まれました。


それからもうひとつ気になっていた箇所は、『キツネどんのおはなし』の冒頭、キツネどんの冬と春先の棲家があるとされた「オートミール・クラッグ(日本語訳:いわやまのてっぺん)」の下のブル・バンクスとあり、このオートミール・クラッグがどこなのか特定できればいいなと思っていました。

地図を見ると、モスエクルス湖へと続く道の左側の森が「オートミール・クラッグ」となっているのですが、森の手前に岩石が露出している場所があり、ビアトリクスが残した最大のヒントである「岩のトップがテーブル状になっている」という点。
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ここがオートミール・クラッグだったらいいのになぁという場所。
河野先生に確認したところ、ニコニコ笑って否定も肯定もされません。きっと「そこは違うと思うよ」という意味だと思います。もっとこの辺りをじっくりと観察して調査しなければ分からない場所のひとつなんだろうと思います。

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バターカップ(キンポウゲ)
あちこちに黄色の可愛い花が咲いていました。この花は毒があり、草食動物が食べると中毒になるため、野生のうさぎも食べません。こうして一面バターカップのお花畑になります。
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フクシアの花もちょうど開花を迎えて、美しい景色に色どりを与えていました。

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帰り道、ニアソーリーの様子が見下ろせる場所、家の屋根が風景に溶け込み絵画のような美しさです。町全体で見渡すと、新しく建てられたコテージも悪くありません。
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そして、目の前が開けた場所で、遠くに目を向けると、右下にヒルトップショップの屋根が見えます。さらに向こうに広がる丘と森は、ジマイマの森です。『あひるのジマイマのおはなし』で、ジマイマが木のてっぺんすれすれに飛んだ丘も、ここからだと遠いですが良く見えます。

ヒルトップハウスの2階の窓から、私達がいる場所は『ひげのサムエルのおはなし』で、屋根の上から見える景色のように見えているはず。
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その道を私達は散歩しました。

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この後、私達はニアソーリーに戻り、河野先生の車で先生が宿泊されていたコテージへと向かいランチとなりました。前日にボウネスのパン屋「CORNISH BAKERY」で購入していました。タワーバンクアームズでランチも食べられますが、人数が多いため予約しても1時間半ぐらいはかかると調査済みでしたので、時間節約でこのようになりました。
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こちらは先生の奥様お勧めの「スティッキーチョコレートプディング(Sticky Toffee Pudding)」をいただきました。カートメル(Cartmel)と言う町にある、人気のスイーツだそうです。チョコが苦手な私ですら、コクがあってしっとりして美味しかったです。ご馳走様でした。

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再びニアソーリーのヒルトップ農場チケット売り場まで戻り、『こぶたのピグリン・ブランドのおはなし』に描かれた三叉路へ。ニアソーリーのメイン道路をエスウェイト湖方面へ曲がり、徒歩5分~6分ぐらいのところにあります。

『パイがふたつあったおはなし』で、ダッチェスが花束を持ってリビーの家の前に立っている場面が描かれた場所を、先生に案内していただこうと思っていたのですが、ここは私有地なので難しいとのことでした。書籍などで紹介されたこともあり、この場所を探して住民の方々とトラブルがあったのでしょうか?残念です。
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こちらは、ビアトリクスがニアソーリーに初めて避暑に訪れた際に滞在した屋敷で「イースワイク(Ees Wyke)カントリーハウス」です。ビアトリクスが滞在した当時は、「レイクフィールド(Lakefield)」という名前でした。こちらは宿泊可能で、2003年に来た時はここに宿泊しました。
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『パイがふたつあったおはなし』に、ダッチェスの家の扉として描かれた旧郵便局のドアと、その手前はリビーがバターとミルクを運んだ「ポスト・オフィス・メドウ(Post Office Meadow)」。旧郵便局の前にある牧草地なのでそのような名前がついてます。


9時半に到着して14時10分まで、ヒルトップ農場その1~その11、モスエクルス湖へその1~その2まで、ここまでがニアソーリー散策に費やした時間と内容のご紹介でした。河野先生は、午後からお仕事があるとのことで、この日のガイドはここでおしまいとなり、予め予約していた夕食で再び合流することになりました。

次にビアトリクスが最も愛した湖「エスウェイト湖」へ立ち寄った後、ホークスヘッドへと向かいました。この続きは次のブログにて。最後までお読みいただきありがとうございました。

英国旅行記2018年 湖水地方 モスエクルス湖へその1 絵本の舞台を散策

英国
06 /15 2019
ヒルトップ農場を堪能した後、その隣には『あひるのジマイマのおはなし』で描かれたタワーバンクアームズ、その先に『パイがふたつあったおはなし』や、『こねこのトムのおはなし』で描かれたバックルイート、そしてニアソーリーのポストがあります。
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タワーバンクアームズ(Tower Bank Arms)
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バックルイート(Buckle Yeat)
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ダッチェスが立っていた玄関先の横に、何故かマグレガーさんが!
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ニアソーリーのポスト

このポストは、1928年に出版された『ピーターラビットの暦本』の2月の挿絵として、ピーターラビットとそれを見守るフロプシーたちが描かれ、そしてこの作品が広まることで一躍有名になりました。ここに来たらピーターと同じ構図でポストカードを出してみたいと思うことでしょう。私も2003年に訪れた時、このポストに投函しました。
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ポストまでやってきたら、後ろを振り返った先につながる道路へと進んでいきます。この道は、ストーニー通り(Stoney Lane)という通りで、ポストを背にして右側に『「ジンジャートピクルズ屋」のおはなし』の舞台となった雑貨店がありました。こちらは改築され、昔の面影が少し残っているだけです。
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そして通りを少し先に進んで振り返ってみると、『ひげのサムエルのおはなし』で、ヒルトップハウスを逃げ出したサムエルとアナ・マライア夫妻が後ろを振り返った先にビアトリクスが立っている、そんな場面を思い起こします。
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さらに先に進んで、右側に横丁が見えてくるとそこは鍛冶屋横丁で、『「ジンジャートピクルズ屋」のおはなし』で、ピクルズが巡査にばったり出会う場面です。
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ストーニー通りをさらに進むと、少しずつ登り坂になり、左手にB&Bの「ベルグリーン」があります。ここはビアトリクスがヒルトップハウスを改装中に宿泊した場所です。
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右手に見える「カースルコテージ(Castle Cottage)」は、ビアトリクスが結婚後移り住んだ場所です。
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そして『ひげのサムエルのおはなし』に描かれたバレイショさんの納屋は、なんだかおしゃれなコテージに変わっていました。
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目の前のゲートの先は、舗装されていない道となり、いよいよモスエクルス湖へと続きます。舗装されていない道路に入る前にゲートがあり、ここは『こねこのトムのおはなし』で描かれたドレーク一家が立ち去っていく場所です。
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ひとつ上の写真と同じ場所ですが、私が2003年に訪れた時の様子。この道の両脇におしゃれなコテージが建ち、この辺りの雰囲気が変わってしまいました。まったく変わらぬ景色の存続は、様々難しい事情があったかもしれませんが、少し残念です。

さて、ドレークとジマイマとレベッカが向かった先にあるモスエクルス湖へ、私達も「ぴた、ぱた、ぱたり、ぱた」と目指しました。長くなりましたので、この続きは次のブログ「モスエクルス湖へその2」にて。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

英国旅行記2018年 湖水地方 ヒルトップ農場へ その11

英国
06 /11 2019
英国旅行記の中でも、日本一詳しくまとめた「ヒルトップ農場」についての記事、今回が最終回です。日本一なんて大層なことを書きましたが、内容はマニアック過ぎますし、更新頻度は遅いですし、読者の皆さまにおかれましては、きっと呆れていらっしゃることと思います。(^^;

前回書いた記事から2カ月以上経過したので、少しだけ振り返ります。私達は「ヒルトップ農場」がオープンする30分前の9時30分に到着し、まずはチケット売り場へと向かいました。チケット売り場は、9時50分頃にオープンし、朝一番の10時に入場できるチケットを購入することができました。

ヒルトップ農場内の「ガーデン」と「ショップ」は、チケット無しで入場可能ですが、「ヒルトップハウス」はチケット売り場で時間指定チケットを購入します。施設保護のため、入場できる人数が決められていて、混みあった時間帯になると入場できるまで待つことも予想されます。

私達は、ヒルトップ農場を含むニアソーリー&モス・エクルス湖の見学も予定していたので、ランチの時間を含め3時間30分ニアソーリーに滞在しました。

さて、ショップは、ニアソーリーのメイン道路に面した入口から入ってすぐの建物にあります。ヒルトップハウスへは、この建物の脇を通り過ぎ、お花畑の小道を進みます。
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ヒルトップ農場のショップ外観。小さな建物なので、覗きこまなければ通り過ぎてしまうかも。
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これまでのグッズに見られなかったような「ヒルトップ」のロゴ入りや、ヒルトップハウスの外観が描かれたグッズ(ノート、鉛筆、ボールペン、帽子、木製ポストカード、マグカップ、ティータオル)などがありました。
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ビアトリクス・ポター・クラシックキッチンウェア(トレイ、ナプキン、カップ&ソーサー、マグセット、ミルクジャグ、ティータオル、オーブングローブ、エプロン、ハンドタオル)
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ボーダーファインのフィギュア
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ヒルトップショップ限定フィギュア「こねこのトムの木戸」25ポンド(Hill Top Exclusive Figurines)
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『こねこのトムのおはなし』に描かれた木戸。この木戸をモチーフにしたのが、ヒルトップショップ限定フィギュア「こねこのトムの木戸」(写真上)。
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ビアトリクスは、正面入り口(現在ショップのある方)ではなく、木戸の方がヒルトップハウスにより近いため、こちらを利用していました。写真は木戸の内側より眺めた景色。木戸の真正面に見える白い壁の屋敷は、結婚後移り住んだカースルコテージです。

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ショップの話に戻りますが、先程のヒルトップショップ限定フィギュアは、他にも「ひげのサムエル」がありました。2019年は「あひるのジマイマ」が発売になっているようです。
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『まちねずみジョニーのおはなし』と、『アプリイ・ダプリイのわらべうた』の出版100周年記念ボックス。金の縁取りがついた豪華装丁本と、革の栞、解説書がついたレザーケース入り。100部限定、各125ポンド
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ポストカードはここで購入し、グロースター大聖堂前のポストに投函しました。
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グリーティングカード
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GUND社のぬいぐるみ
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缶入り紅茶ティーバッグ
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書籍
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ハンドペイントの円盤ステンドグラス
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エコバッグ
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ヒルトップショップオリジナル刺繍キット
ナショナルトラストショップでしか購入できない刺繍キット。ビアトリクス・ポター協会のジャーナル&ニュースレターNo.123号で、このキットを制作した作者の記事が掲載され、友人がひと目で気に入り欲しいと念願していもの。キャラクターだけでなく、挿絵に描かれたそのもの背景が図案化されているところがお気に入りのようでした。
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図案が細かくて、画像では分かりづらいですが、上の段の右端はヒルトップハウスの全景で、同じく上の段の左端は庭のお花畑の小道とヒルトップハウス(写真画像)が図案化された刺繍キット(各18ポンド)です。2012年制作されたこのキットは、発売当初5種類だったものが、現在は8種類に増えていました。
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日本語版)「ヒルトップガイドブック」(ナショナルトラストのガイドブック出版部制作 2016年版)ヒルトップハウスの構造、歴史、各部屋にある調度品などの説明や、丹精こめて励んだ庭づくりのことなど紹介。このガイドブックがあれば、豆知識がたくさん増えます。私のお勧めです。
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日本語版)「ビアトリクス・ポターの湖水地方」(ナショナルトラストのガイドブック出版部制作 2016年版)ビアトリクスが、自然保護活動に打ち込んだ数々の実績をまとめたもの。

小さなショップですが、心躍る楽しさが詰まってます。またカウンターには、宝物部屋にあったミニチュアブロンズフィギュアも販売されています。

この後、全員集合したところで、案内を買って出てくださった河野先生と一緒にニアソーリーより歩いて約30分のところにある「モス・エクルス湖」へ行きました。この続きは次のブログにて。

英国旅行記2018年 湖水地方 ヒルトップ農場へ その10

英国
04 /09 2019
英国旅行記の続き、ヒルトップ農場へ朝一番で入場し、ヒルトップハウスを見学した後、まずは前回の英国旅行記のブログで、ヒルトップ農場の道路に面した入口から、ヒルトップハウスまでのアプローチに広がる「コテージ・ガーデン」のお花畑を紹介しました。

続いて紹介するのは、家庭菜園の部分です。家庭菜園は、ヒルトップハウスの入口正面にアイアンゲートのある石垣で区切られた真四角のエリアです。
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こちらは以前の家庭菜園エリアにかかる緑色のアイアンゲート。
私が以前ヒルトップ農場を訪れた際は、ヒルトップハウスが入場できる日は、目の前の菜園の中には入ることができず、ヒルトップハウスがクローズの日のみ、菜園に入場可能だった。そのため、目の前のアイアンゲートは閉じられ、菜園内から撮影は不可でした。
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こちらは昨年訪れたヒルトップ農場の家庭菜園エリア。人が立っているところがゲートのある入口で、緑色のアイアンゲートが開かれている。
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石垣の下に生えているハゴロモグサとシダは、自由に生えるがまま繁っているそう。

オープンになった家庭菜園エリアは、ヒルトップハウス入場待ちの方や、私達のように見学を終えた方々が、途切れることなく出たり入ったり。
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ビアトリクスが『あひるのジマイマのおはなし』を出版した頃は、ここをアヒルたちが出たり入ったりしていたことでしょう。
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この挿絵にも描かれた石垣に設置されている白い箱はミツバチの巣箱で、英国では雨や風を防ぐ実用的な方法として、石垣に巣箱を設置するように穴があいている。これらを「Bee-Bole」と言い、湖水地方では特に多く見られるものです。ビアトリクスは、ミツバチの群れを見つけ、ミツバチを捕まえる「Skep」という、これまた伝統的なワラで出来た丸籠を借り、ミツバチの群れの上に置き、巣箱へと誘導します。また、購入した巣箱の修理が必要だったことなど、1906年7月の手紙に書かれていました。
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『あひるのジマイマのおはなし』が出版された2年前に設置された巣箱が、こうしておはなしに描かれ、家庭菜園エリアでそのままの姿で見ることができる。また巣箱の手前は、ジマイマが卵を隠したルバーブが大きな葉をつけています。もちろん私もジマイマの卵を探したが見つからなかった。ジマイマは上手に隠すことができたのでしょう。
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こちらは西洋ネギ(ボロネギ)
家庭菜園エリアは、ルバーブの他に、西洋ネギ(ボロネギ)、エンドウマメ、サヤインゲン、キャベツ、レタス、ジャガイモ、ニンジン、ラディッシュなど植えられている。
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サヤインゲンは、木の枝で支柱を作り、地面の杭と支えの間に麻紐のロープをかけ、そこにツルをはわせていた。
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こちらは家庭菜園エリアのもうひとつの出入口。前回訪れた際も、この出入口は開いていたものの、この先には進めなかった。
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次のエリアは農場エリア。ここから先は、高さ150㎝ぐらいの石垣があり、プライベートで立入禁止となっている。この先は、1906年に建て増しされた建物の戸口のところに、『パイがふたつあったおはなし』に描かれた、おおよそ100年以上前の井戸があります。
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ハンドルの位置が逆になっていますが、形状はほぼ一緒。『パイがふたつあったおはなし』より
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その先にある小屋は、『あひるのジマイマのおはなし』で、小屋内の様子(牛小屋の仕切りや手押し車など)が描かれ、さらにケップたちに助けられ戻ってくる場面で、この小屋の農場側より見た景色が描かれました。
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私達は、ジマイマ目線ではなく、ヒルトップハウス側からこの小屋を見ることができます。
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最後は果樹園エリア。ヒルトップ農場への入場者数が増えたことにより、入り口より続くお花畑のエリアのダメージが大きくなり、人の行き来をスムーズに行えるようにあらたに設けられた小道の格子垣の向こう側が果樹園エリア。
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『あひるのジマイマのおはなし』より、ジマイマが庭からアヒルの丸焼きに使用するハーブ類とタマネギを探している場面で、背景に格子垣とそこにはわせているツルバラを描いている。
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この格子垣の向こう側に広がるのは、囲いのあるパドックと呼ばれる牧草地で、そこにブラムリー(料理用のリンゴ)やダムソンプラム、洋梨などの果樹が植えられています。
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こちらはパドックにある古木ブラムリー

ヒルトップ農場の4つの異なるエリア、最初の小道の両側に広がるお花畑エリア、ヒルトップハウスの前にある家庭菜園エリア、ヒルトップハウスに1906年増築された部分より向こうに広がる農場エリア、そして小道の格子垣の向こう側にあるパドックと果樹園エリア、さらに果樹園の奥はジマイマの森へとつながっています。

ビアトリクスが生み出したキャラクターたちが、どこかでつながっているようにヒルトップ農場もそこかしこで今でも描かれたままの景色でつながり、私達に感動を与えてくれます。

ここまで、庭の見学だけで30分、ヒルトップハウス内見学と合わせて既に1時間が経過。予定をぎっしり詰め込んだツアー内容だったので、本当は一日ゆっくりしていたい場所ですが、次の場所へと移動する時間も迫りました。その前にお約束のショップに立ち寄りました。

ヒルトップ農場のショップに関しては次のブログにて。

ラピータ

ピーターラビットの生みの親ビアトリクス・ポターの愛好家で、作品について、開催されたピーターラビットのイベントやグッズ紹介、ピーターラビットの故郷英国について紹介するホームページ「ラピータの部屋」のブログです。
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