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古英語に翻訳された『ピーターラビットのおはなし』

ビアトリクス・ポター関連書籍
03 /29 2019
昨年、古英語に翻訳された『ピーターラビットのおはなし』が出版されました。

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「Petres Haran Saga」2018年出版
Beatrix Potter(著)A.A.Brunn(翻訳)
表紙に描かれているイラストは、獅子にまたがるノウサギ。剣と盾を手にして勇ましいです。

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裏表紙

タイトルをなんとなく読みすると「ピーター ハラン サーガ」となります。「サーガ」というのは、ゲームとか映画に出てくる単語で「物語」という意味になるので、「The Tale of~」の部分の「おはなし」となり、そうなると「rabbit」は「haran」かしらと思いました。

この書籍の解説を確認すると、「rabbit」及び「bunny」は、「hare(ノウサギ)」を示す単語に置き換えられ、それが「hara」となるとありました。

また、この書籍は『ピーターラビットのおはなし』だけでなく、『フロプシーのこどもたち』と、『こわいわるいうさぎのおはなし』の3つのおはなしが掲載されています。『ピーターラビットのおはなし』だけではないので、「Peter」が複数形?になり「Petres haran(ピーターラビットとそのウサギたちの) saga(おはなし)」になるのかしら?と推測しました。

昨年4月に大東文化大学ビアトリクス・ポター資料館の開館12周年記念企画で開催された「古代エジプトのヒエログリフで書かれた『ピーターラビットのおはなし』」の記念講演では、ヒエログリフ版を出版するにあたり、古代エジプトはあまりにも時代がかけ離れていることで、訳者は言葉を置き換えるのに苦労し、問題が山積みだったとするその具体例をあげて解説していただきました。

昨年の記念講演会のレポート:

古英語(Old English)は、「アングロ・サクソン・イングリッシュ」とも言われ、英語の元となった原語ですが、こちらもヒエログリフ同様に、時代背景に存在しないものは、その時代に合ったものに置き換えて翻訳されていました。

「大地のリンゴ」が「ジャガイモ」に置き換わるなど、ヒエログリフと翻訳の共通点もあり、時代はまったく違うものの、昨年記念講演会で訳者が苦労されたであろうというお話を伺ったので、きっと苦労されたんだろうなと思いをはせました。

古英語に翻訳された書籍の「前書き」に、古英語の歴史があり、世界史で習ったと思われますがすべて忘れてます。5世紀半ば(450年)ゲルマン民族の大移動により、アングロ、、サクソン、ジュートのそれぞれの民族がグレートブリテン島に侵入。それぞれが7つの王国を作り、、、、、これが古英語の始まりです。

と、このような古英語の歴史にふれ、ビアトリクスの作品は「classic of English children's literature(児童文学の古典)」で書かれた「beautiful(素晴らしい)」作品であり、世代が変わっても読み継がれるシンプルライフの基準となりうる作品であることから選ばれたそうだ。

それから、古英語に訳されたこの書籍が、昔のように炉のまわりで読まれたり、また「アングロ・サクソン・イングリッシュ」を勉強している生徒に役立てて欲しいとのこと。

古英語翻訳の児童文学作品として、ピーター・S・ベーカー教授(Professor Peter S. Baker)が翻訳された『不思議な国のアリス』(2015年出版)があり、この書籍が古英語への分野へ貢献し、かつてアルフレッド大王が人々に英語を教育したように、古英語の『ピーターラビットのおはなし』も古英語(アングロ・サクソン・イングリッシュ)への愛を再燃させることに役立てたら幸いですと締めくくられていました。

古英語の『不思議な国のアリス』(クリックしましたら別サイトでご覧になれます。)
中英語版も出版されていました。

この流れで、改めて来月14日(日)に、大東文化大学ビアトリクス・ポター資料館(埼玉県こども動物自然公園内)開館13周年記念企画、開館13周年記念講演「古英語で読む『ピーターラビットのおはなし』と英語の歴史」が開催されます。

講演会の講師は、大東文化大学 英米文学科教授の網代先生です。網代先生に初めてお会いししたのは、ちょうど20年前ですが、果たして私のことを覚えてくださっていますでしょうか?

とても楽しみな講演会、皆さんもぜひご参加くださいませ。

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ビアトリクス・ポター資料館開館13周年記念企画の開催のお知らせ
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