認知症の第一人者が認知症になった

1月11日NHKスペシャルで放送された内容です。

日本で「認知症」の早期診断を可能にした長谷川先生(90歳)、いわゆる認知症の第一人者が認知症、嗜銀顆粒性認知症と診断され、現在どのように過ごしているかのドキュメンタリーでした。

私の母(80歳)がくも膜下出血から高次機能障害になったのが5年前のバレンタインデー。今は随分と落ち着いているけれど、脳の病気だから認知症と同じような症状がいくつも見られる。

曜日の概念がない
記憶力がない

逆にあるのは、昔の記憶と、人を笑わせようとするユーモア。

長谷川先生は、「今」というその瞬間は共有できても、時間が経つとあやふやになっていく。夢と現実の境目がつかなくなり、時間の感覚が分からなくなる。

こうしたことをご本人は自覚されていて、家族に負担をかけていることを理解されているという。

そしてまた、認知症を介護する家族の負担を減らすために、デイサービスを提唱されていた方でもあった。まさにそのデイサービスを自分が利用し、家族の負担を少しでも減らそうとしていた。

しかし、長谷川先生にとってデイサービスは苦痛だった。「何がしたいですか?何がしたくないですか?」と聞いて欲しいと。

この言葉が一番刺さったかな。母親がデイサービスに出かけている間は、つかの間の休息時間。でも母親がデイサービスが楽しいかどうかなんてあまり考えたことはない。

幸い、母親の通うデイサービスは、野菜作りを行っていて、これがとても楽しい作業らしく、ミニトマトの時期になるとビニール袋いっぱいにミニトマトを収穫し、「私のが一番たくさん実がなった」と喜んでいた。

将来、認知症が病気でなくなる日がくるのだろうか?一生涯、認知症を発症されない方もいる。しかし、長生きすればするほど発症する確率は高くなる。

長谷川先生は、家族に迷惑をかけるから無口になることが増え、寝る前には「おやすみ」ではなく「ありがとう」と言うようになった。

先生の発症している嗜銀顆粒性認知症は、症状の進行が遅く、ひどい認知症ではないそうだが、物忘れがひどくなり、外出もひとりではままならない。家族に迷惑をかけるが家族の支えは非常に大切というのも、必死に父を支える娘さんの献身と、奥様の愛情をひしひしと感じられた。

よく言われる超高齢化社会、高齢者の5人に1人が認知症になると言われている時代にもうすぐ突入する。これは病気ではなく、ひとつの個性として介護する側も、介護される側も楽しく過ごせるような仕組みをもっと考えてもらいたいな。

認知症の第一人者として、私だって知ってる認知症を診断する長谷川式認知症スケールを考えられた方。そんな立派な先生が、家族に「ありがとう」と頭を下げていらっしゃる姿を見て涙がこぼれました。

「ありがとう」という感謝の気持ちは、いつどんな時も相手に心をこめて伝えることを忘れてはいけないということも。

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写真は本文とまったく関係なく、本日近所の方にいただいた「紅ほっぺ」。今年初のいちごです。
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