英国湖水旅行2018年 湖水地方 ダーウェント湖の湖畔に建つ邸宅リングホームへ

五つ目の目的地であるリングホームに向けて、バスはダーウェント湖(Derwentwater)へ行きました。そのひとつ前のグラスミアでは、予定していた見学がキャンセルになってしまったので、予定よりも30分も早く14時半に到着しました。

ツアーガイドの方々は、こういった予定外のことも想定しながらツアーを遂行しなければいけないと改めてその大変さを思いました。といっても私のような団体予約を忘れるなんて凡ミスはないですね。

ダーウェント湖は、湖水地方で最大の湖ウィンダミア湖より北へ約35㎞ほどの位置にあり、移動するのに車で約30分ほどかかりました。ダーウェント湖の西側にあるリングホーム(Lingholm)への行き方は、中心となる町ケズウィック(Keswick)から汽船に乗船するか、路線バスを利用する場合、まずはケズウィック行きのバスに乗り、そこからバスを乗り換えなければたどり着きません。

交通が不便な場所にある目的地ほど、ツアーにして良かったと思います。
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私が2003年に英国旅行で訪れた際のリングホームの入場ゲート
「この先私有地」となっていて、このゲートまでしかたどり着けませんでした。
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そして2018年のリングホームの入場ゲート
石球が設置された門柱に変わっていました。そしてこの中へとようやく入ることができるという感動で胸がいっぱいになりました。

リングホームの駐車場は、入場ゲートの外側にあり、本来ならば入場ゲートでバスを降り、徒歩で中に入らなければいけないところを、そのままバスで入場し、優先駐車場まで案内してもらうことができました。

もしかしたらツアー客は、優先駐車場で乗降だけ許されているのかもしれませんが、その移動中に一瞬だけ見ることができたのが、リングホームの邸宅です。

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写真でしか見たことのなかったリングホームを目の前にして、私のボルテージは上がり、見つめるのが精一杯でカメラをスタンバイできませんでした。時間はたっぷりあることだし、あとで撮影すればいいと思ったところ、一般客が入場できるエリアは規制されていて、建物外観の全景が見れたのはバスで入場したこの時のみでした。画像は、リングホームのリーフレットより。
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ビアトリクスが1885年から1907年までの間、毎年ではないものの10回の夏季休暇を、避暑地として家族と滞在したリングホーム。

この地がどうしてビアトリクスの聖地なのか?もちろん本人が訪れていたことだけで十分ですが、それだけではありません。ここは『りすのナトキンのおはなし』の舞台なのです。
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彼女の描いたスケッチブックのひとつに「1903 Derwent Sketchbook」があります。これはダーウェント湖周辺をスケッチしたもので、リングホームの敷地内から描いた思われる景色も何点かあり、このスケッチブックの最後のページに彼女はこのように記しています。

ニューランズ  ティギーおばさん
フォウパーク ベンジャミン バニー
ダーウェント湖 りすのナトキン

『りすのナトキンのおはなし』は、リングホームの敷地に広がる森とダーウェント湖とダーウェント湖に浮かぶ小さな島、セント・ハーバート島(おはなしでは「ふくろう島」)と、島越しに見えるウォラ岳とファルコン岳など、ここから見える景色そのものがおはなしの舞台となりました。

また運が良ければ、湖水地方の北部の森の一部とスコットランドに住んでいるナトキンのモデルとなったアカリス(red squirrel)に会えるかもしれない森なのです。
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リングホームのリーフレットに掲載されている園内マップ

このマップで見てもらっても分かる通り、私達のような一般観光客が通行できるのは、赤い印の部分のみでした。そのほとんどが私有地で散策することはできません。リングホームをはじめとする敷地内にある邸宅やコテージは借りることができ、そういった方々は自由に敷地内を散策することが可能のようです。それからもうひとつの方法は、入場ゲートの横で飼育されているアルパカとの散策です。
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入場ゲートのそばにあるアルパカ放牧場

何故アルパカなのか?公式ホームページによると、自然豊かで美しい森のあるこの場所は、アルパカを育てるのに最適な場所だそう。この散策コースは、アルパカと一緒に一般入場者が立入りできない私有地を散策し、湖の水辺まで近づき記念撮影。さらに森の中のビアトリクスがお気に入りだった場所へ、そこには木につるされたブランコがあるそうです。

散策コースの所要時間は1時間半で、大人2名から参加できるプライベートコースは80ポンド、希望者混合のツアーは1人35ポンドです。アルパカと友達になれるとてもチャーミングなツアーですが、この時の私達はそんなことを知る由もなく不思議な気持ちでアルパカを見つめていました。

リングホームの敷地は、約14万㎡で東京ドーム約3個分です。ビアトリクスが滞在したリングホームという邸宅は、1873年に建てられたもので、その他にもコテージが2軒、ロッジが2軒、ボートハウスが1軒が敷地内にあります。建物の周囲は美しい庭と、森が広がり、その先にダーウェント湖の湖畔の一部が含まれます。

しかし一般観光客は入場できるエリアが限られていて、入り口からキッチンガーデンへと続く道とダーウェント湖の船着き場までで、先の敷地内の地図の赤く示した部分です。

まずはキッチンガーデンを素通りしてダーウェント湖の船着き場へ。入場ゲートからガーデンまでは比較的平坦な道を進みますが、そこから先は湖畔まで下り坂で約5分ほど歩いた先に桟橋がありました。

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この桟橋がケズウィックからの汽船が到着する船着き場「リングホーム」です。
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桟橋のすぐ近くに生えている木。幹の太さは違いますが、小さな袋を木の実で一杯にしたりすたちがそこにいるかのよう。
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その手間には大きな石があり、ブラウンじい様へのお土産に釣りをしているリスたちが見えるようです。

私がキョロキョロとナトキンの絵本の舞台の場所を探している間に、気がつけば桟橋にひとりぼっちでした。絵本のあの挿絵の舞台はこの辺りかしらと笑いながら話し合える仲間たちは、湖からの冷えた空気が肌を刺す前に早々に引上げてしまいました。

私は2003年からの夢が叶った場所に立ち、まだここで引き下がる訳にまいりません。
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『ベンジャミン バニーのおはなし』の舞台となったフォウパーク(Fawe Park)。リングホームの桟橋より望遠レンズをつけて撮影したもの。

フォウパークは、私有地につき一般公開はされていません。リングホームの隣の敷地がフォウパークで、ビアトリクスは1903年に訪れ、おはなしの舞台となる風景をスケッチしました。

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ここで一番撮影したかった風景は、『りすのナトキンのおはなし』で、ナトキンたちが小さな枝で作ったいかだに乗り、ふくろう島へと渡る場面です。

ビアトリクスは、リングホームの敷地より、真正面に見えるセント・ハーバート島と、その向こうに見えるウォラ岳(向かって左側)とファルコン岳(右側)を描き、その背景としました。

おはなしの季節は秋なので、木々の色は相違しますが、憧れの地のひとつに自分が立つことができ、身震いするほどの興奮に包まれました。ただ単に肌寒かっただけかもしれませんけれどもね。
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欲を言うとこの先の立ち入り禁止の部分も行きたかったのですが、コテージを借りるお金はないので、もし次回があるとしたらアルパカと散策コースに参加したいです。

次の旅行記ブログは、リングホームの続きで庭やショップなどを紹介します。最後までお読みいただきありがとうございました。
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ピーターラビットの生みの親ビアトリクス・ポターの愛好家で、作品について、開催されたピーターラビットのイベントやグッズ紹介、ピーターラビットの故郷英国について紹介するホームページ「ラピータの部屋」のブログです。
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