北海道を巡る車中泊旅行最終日の14日目 白老町のウポポイでアイヌの世界に触れる

6月末から7月初めにかけての2週間の北海道旅行もとうとう最終日です。最終日は、白老町でウポポイを見学後、出発地の苫小牧でフェリーに乗船し帰宅しました。

道の駅「みたらむろらん」の車中泊は、静かで快適でしたが、体にまとわりつくような霧雨がずっと降り続き、室蘭の地球岬と登別の地獄谷を見に行くのは中止しました。

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ウポポイ
国立アイヌ民族博物館は、日本最北の国立博物館で、アイヌ民族の文化に触れることができる施設として、2020年7月にオープンしました。ウポポイはその総称で、アイヌ語で(おおぜいで)歌うことを意味する言葉です。

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入場券はチケット売り場で購入できますが、チケット売り場が混んでいるかもしれないと思い、事前にコンビニでウポポイ一日券を購入。しかし売り場は全く混んでいなかった。入口からいざないの回廊を抜けてメインの博物館の施設へ。この回廊はジグザグに森の中へ進むイメージでしたが、これアイヌと何か関係あるのかしらと疑問に思ったり、別になくても良かったかな。

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博物館1階入り口
博物館の1階は出入り自由ですが、2階は事前に日時指定の予約をオンラインで済ませておく必要があります。当日でも空きがあれば入場できるかもしれませんが、予定が詰まっている日は予約しておけば安心です。私達はこの日11時の予約を入れていて、10分前に2階へのエスカレーター前で並び始め、11時少し前に案内があり2階へ。

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2階の博物館入口へと続く廊下。手前から先に進むにつれ照明が暗くなるのは、黒い壁一面が液晶ディスプレイになっていて、アイヌの人たちが世界各国の言葉でこんにちはと挨拶している映像が流れます。こんなに凝ったお金のかかる演出は必要なんだろうか?と思いました。

博物館の展示は、オープンしたばかりですから、これから充実していくのでしょうけれども、「えっ、これで終わり?」と、慌ててもう一度引き返しじっくり見返しました。単一民族と信じられていた日本で、アイヌという民族が独特な言語を持ち、どのように暮らしていたのか、歴史、仕事、衣装、道具、慣習などテーマはとても良いので、もう少し充実しても良いのかなと思いました。

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イナウ
ヤナギやミズキなどの木の皮をむき、その表面を薄く削りこのような房にし祭具とします。イナウはアイヌの神であるカムイへ捧げるものだったり、魔物を追い払ったりする際に使用されるもので、アイヌにとってとても重要なもので、色々な種類があるという展示です。

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クマつなぎの杭
樺太アイヌが霊送りの儀礼でクマをつなぐ太い杭。枝分かれしたトドマツやエゾマツが使われ、枝の先端に先程のイナウが結ばれています。より高い方に結ばれたイナウが男性で、もう一方が女性で、どこか物悲し気な目をしたクマは、儀式後に山に帰ることはできたのでしょうか?

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着物
儀礼などの着物。背中の模様が動くことにより、カムイへの感謝の様子が伝えられます。首飾りや耳飾りなどの文化も代々受け継がれるものでしたが、同化政策により途中で文化継承が潰えてしまったそうです。

アイヌのカムイという考え方について10分ほどのミニシアターがエンドレスで放映されていて、これがとても分かりやすくて良かったです。椅子が10個ほどあり、常にここだけ満員状態でした。私の理解では上手く説明できませんが、アイヌにとってカムイというのは、大きな意味で神なのですが、それは至るところに存在し、鮭もカムイだし、フクロウもカムイと、自分たちに恵みをもたらすものすべてに存在していて、神道の八百万の神と同じ考え方なのかなと思いました。

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この博物館の展示だけでは満足できなかったので、その隣の特別展示のゴールデンカムイ(別料金300円)も見てきました。2014年からヤングジャンプに連載されている漫画「ゴールデンカムイ」に描かれている衣装やコタン(村)の暮らしを再現した展示でした。

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ウポポイはメインの博物館を中心に敷地内にポロト湖があり、チセ(家)を再現した伝統的コタン(村)の展示と、コタンの対岸に体験交流ホールがありアイヌ古式舞踊が上演されています。端から端まで歩くと10分以上かかります。

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コタンではチセ内見学や、アイヌ語学習などのプログラムがあり、たまたま開始時間で空きがあったためアイヌ語学習を受けました。まずは基本の「イランカラプテ(こんにちは)」アイヌ語の「プ」は小さい「プ」になり、発音は「さっぱり」の「さっ」の部分で止めるとよいそうで「イランカラ(サッ)プテ」となります。
他にもちょっと近い、遠いなどの言い回しとか、10分間でアイヌ語の入門編となるような言葉を教えてもらいましたが、さっぱりしか覚えてなかったです。このような体験学習はとても面白いですね。

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ランチは、入場口を出たとろころにあるカフェりムセ(小さいム)で、白老産の鮭を使ったアイヌ料理「チュプハウセット」(1200円)にしました。セットにはいなきびご飯や、野草茶などがついてさっぱりとした味付けで美味しかったです。

この後、ウェカリ・チセ(体験交流ホール)でアイヌの伝統芸能である歌と踊り、ウポポイという名のもとになった背中に模様の入った着物で男性の力強い踊りと、女性のしなやかな踊りを堪能しました。

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上演された劇場はガラス越しポロト湖が見え、伝統楽器ムックリ(口琴)の音色と共に癒されました。ポロトは、アイヌ語で大きな沼を意味します。

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ウポポイのPRキャラクターになっている「トゥレッポん」の「トゥレプ」は、アイヌ語でオオウバユリという意味でユリ科の植物です。このユリの球根がアイヌにとって貴重な食糧で、デンプンを取り保存食として蓄えられたそうです。敷地にオオウバユリが咲いていないか探したのですが、見つかりませんでした。写真は、自宅の近くの山で見たウバユリで、オオウバユリと同じ仲間です。

ウポポイのコンセプト、触れる、感じる、考えるを数時間の滞在でしたが体験できました。博物館の展示は残念でしたが、体験は貴重で面白かったです。

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この後、苫小牧でフェリーに乗船し帰宅の途につきました。この次のブログは北海道旅行まとめなど。最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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ラピータ

ピーターラビットの生みの親ビアトリクス・ポターの研究家で、作品について、開催されたピーターラビットのイベントやグッズ紹介、ピーターラビットの故郷英国について紹介するホームページ「ラピータの部屋」のブログです。
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