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殯の森

書籍&映画
05 /30 2007
 第60回カンヌ国際映画祭で、見事グランプリを獲得した「殯の森」を見ました。最初の30分はさっぱり意味が分からず、音もよく聞き取れなくて、なんでこんな映画がと思ってしまいましたが、映画を見終わり、しばらく頭の中で考えを巡らしたそのとき、映画の最後のシーンが、映画の最初のシーンへとつながりました。

 そして2回目を頭の中で回想すると、最初に音が聞き取れなかったシーンは、考えてみたらあまり音は必要なかったのかもしれません。その情景だけを見てとれば、その後のシーンにつながっていくのですから。

 「生きる」という意味を、生と死という観点ではなく、遺されたものの深い悲しみと、逝ってしまったものの見守ることしかできないはかなさと、どこかでその両者がいったいになって偲ぶ時間、それを殯(もがり)という言葉にこめてメッセージを発しているように感じました。なんだかすごく重いテーマだけど、いずれ誰もが直面しなければならないことと思うと、やはり考えさせられます。

 それにしても奈良の奥深い森の中、空の様子も伺いしれないぐらい暗い森をさまよい歩くさまは、精神の世界にも通じるところがあり、これらのシーンは深く心に残りました。カンヌでグランプリを取得したことにより、多くの方に興味を持ってもらえるきっかけになってよかったと思います。
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ラピータ

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